(令和2年1月1日 最上川土地改良区広報新年理事長挨拶より)

   最上川土地改良区 理事長 田澤 伸一 
             

  

 新年明けましておめでとうございます。
 組合員の皆様、関係機関の方々におかれましては、健やかに新春をお迎えのことと心からお慶び申し上げます。また、日頃より本区の業務運営並びに事業の推進につきましては、多大なるご理解とご協力を賜り、厚く御礼申し上げます。

  さて、昨年の用水状況は、四月二十一日から最上川より点検用水を取水、四月二十六日からは水利権で認められている範囲で取水致しました。五月九日には、最上川の河川水位の低下に伴い、さみだれ大堰を起立して頂きました。その後、さみだれ大堰の一号ゴム堰に不具合が発生、補修のため一時的にさみだれ大堰が倒伏するトラブルもありましたが、大きな問題もなく、田植えの最盛期を終えるまで安定した用水供給を行う事が出来ました。

また、令和元年度も中干期に揚水機場の時間運転を実施させて頂きました。これは、平成二七年度より組合員の負担軽減とCO2削減を目的として行なってきたものです。組合員の皆様のご理解とご協力に対し、心より感謝申し上げますと共に、今後も適切な用水調整と経費削減に努めて参ります。 

  昨年は日本各地で台風による大雨・強風等の被害が著しい一年でした。特に、十月に発生した台風十九号では、全国の七十一河川、一四〇箇所で堤防が決壊、五〇〇名以上の死傷者を出し、八万棟以上の住居や施設が破損や床上・床下浸水するなど、その被害は甚大なものでした。本区管内においては、幸いにも目立った被害はありませんでしたが、昭和十九年七月二十一日、沢新田地区で最上川の堤防が決壊し、人命こそ損なわれませんでしたが、家屋や水田に甚大な被害が発生致しました。近年、このような想像をはるかに超える規模の災害発生が多くなりつつあります。本区としては、施設の被害発生を最小限に食い止めるため、今後とも施設の点検や維持管理に細心の注意を払って参る所存であります。

次に、令和元年度における本区の事業取り組みについて申し上げます。

まず、国営かんがい排水事業「最上川下流左岸地区」についてです。この事業は、排水系統の再編を行うと共に、老朽化が進み十分な機能を果たさなくなった農業水利施設の更新を行うことにより、排水機能の強化による湛水被害の軽減と維持管理の労力の軽減を図り、農業生産性の向上及び農業経営の安定に資することを目的としております。今年度から毒蛇排水機場と中央排水機場の本体工事を実施しております。また、昨年度に引き続き、中央排水路の二一〇m、毒蛇排水路の二七〇mの整備補修も行っております。

「県営かんがい排水事業」については、受益面積が五〇〇㏊未満のため平成二十三年度終了の国営水利事業に該当しなかった用水路について、県営事業として改修を行うものです。平成二五年度より実施しており、工事予定路線は一七路線、延長は約三六㎞となります。「上堰・八カ村堰地区」「上堰下流地区」「吉田新堀西野地区」「十一カ村堰地区」、「長沼堰地区」・「町堰地区」・「廿六木堰地区」は既に着工しております。残りの路線についても、令和二年度以降、順次着工する予定です。 

 「県営農地整備事業」(県営ほ場整備事業)でありますが、今年度、「常万地区」では、二二.三haの面工事を行っております。また、「西興野地区」は今年度からの事業実施となりますが、初年度は基本設計を行っております。「狩川東部地区」は令和三年度からの事業実施を予定しており、共に用水は自然圧パイプライン、排水は地下排水を計画しております。

 「簡易基盤整備促進事業高田麦地区」は、昨年度で実施設計が完了し、今年度から工事を実施しております。整備内容は、畦畔除去による大区画化、排水路の管路化、地下かんがい(暗渠排水)の三種類であり、労働経費の削減、維持管理労力の低減を目指しております。

結びに、国内外の情勢が変動する中、農業従事者の高齢化や後継者不足など、様々な問題を抱えながら担い手に農地が集中してきております。そんな状況下で、組合員各位の負託に応えるため、総代・役職員一丸となって本区の進むべき道を議論し、総代会で決議されたことを着実に実行していく所存でございます。

 本年も特段のご理解とご協力を賜ると共に、皆様のご繁栄を心よりご祈念申し上げ、新年のご挨拶とさせて頂きます。






  令和2年1月1日

 

最上川土地改良区 理事長 田 澤 伸 一